Web会議は、今や一般的な会議様式です。それでは、Web会議での議事録はどのように記録されるのでしょうか?本記事ではWeb会議での議事録作成の目的や作成法、さらに専用ツールについて詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
Web会議で議事録をとる目的とは
ネット環境の進化と共に、会社内での会議もネットツールを活用した「Web会議」が企業でも採用される時代となっています。利点が多いWeb会議ですが、会議で話し合われる内容はこれまでの会議と変わりなく、必然的に会議の議事録も必要となります。
それではWeb会議での議事録とは、従来の会議の議事録と比べて相違点があるのでしょうか?ここでは、Web会議で議事録をとる目的について解説します。
情報の共有化
Web会議で議事録をとる目的の第一は「情報の共有化」にあります。各部署の社員が集合して開催される従来型の会議とは異なり、Web会議であればいつでも開催することが可能です。早急に伝達したい事項や急いでコンセンサスをとりたい事項があれば、事前の通達なく緊急開催もできます。
つまり、社内で情報の共有化を図りたい事項があればすぐに開催できるのがWeb会議の特徴です。これまでの会議より以上に、共有した情報などを議事録として記録しておく必要が高いといえるのでしょう。
業務の効率化
Web会議で議事録をとることにより、業務の効率化が実現します。これまでの一ヵ所集合型の会議でも、議事録を社員に配布して必要項目の伝達はされていました。Web会議ではもっと細部にわたる会議が頻繁に実施できるため、議事録によってより詳細な伝達が可能です。
これまでの会議の議事録は、概要の伝達が主体で、細部はのちに事務から通達文が配布されるという流れでした。Web会議がルーティン化し、各部署の責任者が常時Web会議に参加することで、内容の説明と周知徹底が図れるという利点があり、結果的に業務の効率化につながるという構図になるのです。
Web会議議事録の活用方法
Web会議は、ネットツールという最先端のテクノロジーを駆使しており、議事録を活用することは多くのメリットにつながるといわれています。「これからWeb会議を採用し議事録を最大限に活用しよう」という企業も増えてきているようです。
ここでは、Web会議議事録のメリットとデメリットを解説し、Web会議で議事録を作成するルーティンを紹介しましょう。
Web会議議事録のメリット
専用ツールを使ったWeb会議の議事録作成には、次のようなメリットがあります。
- 時間と手間をかけない
Web会議議事録作成ツールは、議事録を自動で作成できるので、社員の手間が省ける上に議事録作成に時間を要しません。
- 迅速な情報共有が可能
担当者が手書きで作成する議事録は、完成するのが早くても翌日になり、長時間の会議なら数日かかることもあります。Web会議議事録作成ツールを使えば、手書きよりも格段に早く議事録が完成するため、社員への情報共有のスピード化が実現します。
- データ管理の簡略化
現代では、会社で用いる資料などはほとんど全てがデータ化されているため、Web会議における資料も当然データ化されます。Web会議議事録作成ツールを利用して議事録を作成することで、会議資料が自動的にデータ化されることになるため、業務の効率化が図れます。
Web会議議事録のデメリット
ツールを利用してWeb会議の議事録を作成することは、業務の簡素化と効率化に多大なメリットを生みますが、ケースによっては次のようなデメリットもあることを知っておかねばなりません。
- 通信回線に不具合が生じる場合がある
Web会議では、インターネット回線を利用し専用ツールを稼働して実施されます。したがって、ネット環境にトラブルが発生すると利用不能となります。また、回線の接続状態が悪いと音声がとぎれとぎれになり、肝心の議事録が正確に記録できません。
- 臨場感に欠け現実感が少ない
会議出席者の顔がPCの画面上の小さなワイプ上に映されるので、発言者の表情がつかみにくく、会議の臨場感にかけるというマイナス面があります。臨場感がないと、現実感が乏しくなり、重要な会議が軽い印象になってしまい、これが議事録にも反映されるリスクがあります。 以上のデメリットを踏まえた上で、ネット環境を支障なく稼働するように勤め、会議での臨場感を高める工夫をする必要があるでしょう。
Web会議議事録作成のルーティン
Web会議での議事録を作成するルーティンは以下のようになります。
- 画像と音声データの保存
ツールによって音声データのみの録音保存が可能ですが、多くの社員に共有が必要な内容では会議の映像データを保存しておくことで、社員が会議の雰囲気を実感できます。
- チャット記録の活用
Web会議用のツールにはチャットでの会議記録をダウンロードして保存できる機能があります。また、共有ドキュメントツールを利用すれば、会議の出席者がリアルタイムで書き込みできるので便利です。
- 自動議事録ツールの利用
会議での録音データを自動的に議事録として作成できるツールを利用すればより簡単に議事録が作成可能です。出席者の発言を逐一記録し文書化できるので、発言による誤解が生じるリスクを軽減できます。
自動作成ツールで作成するWeb会議議事録
Web会議の即応性を進化させたツールに「議事録自動作成ツール」があります。これを活用することで、会議後の議事録作成にかかっていた時間と手間が一気に軽減できる効果があります。
ここでは、自動作成ツールの種類と選び方、そして文字起こしツールの活用法などを紹介しましょう。
自動作成ツールの種類
議事録自動作成ツールには、大別して以下の3種類があります。
- AI機能搭載タイプ
AI機能によって、音声データを自動的に文字化するツールです。音声を人が聞いて筆記する手間が省けて作業の効率化につながります。
- テンプレートタイプ
ツールに搭載されたテンプレートに必要項目を入力していくだけの簡単な形式です。議事録の様式がテンプレートによって統一されるので、日時別や項目別などカテゴリーごとに閲覧できるメリットがあります。
- クラウドサービスタイプ
会議記録および議事録を社内のPCではなく、ネット上のクラウドサービスのサーバーに保存するタイプです。誰もがいつでも議事録を閲覧可能なので、重要項目の解釈についての行き違いが生じにくく閲覧制限も付いているのでセキュリティ対策にも不安がありません。
自動作成ツールの選び方
議事録の自動作成ツールは各社からいろいろな特徴を持った商品が販売されており、年ごとに新しい機能が付加されています。価格帯もさまざまですが、高機能で高額のものが必ずしも自社に合っているとは限りません。機能が多すぎて使いこなせないケースもあります。
また、中高年層が多い会社では、会議の出席者全員がうまく使いこなすまでに時間がかかることもあるでしょう。最初は1ヵ月くらいの無料期間がある普及タイプを選び、試験的に実施して検証した上で、自社に最も合うタイプを選ぶのが賢明でしょう。
文字起こしツールの活用
Web会議の議事録作成には「文字起こしツール」が活用され、Web会議の普及とともに文字起こしツールもいろいろな機能を搭載したものが出ています。 文字起こしツールを選ぶポイントは次のようになります。
- 機能は必要最小限のもの
- セキュリティシステムが万全のもの
- 音声認識機能が高性能のもの
- 費用対効果で選ぶ
特に、初めて導入する会社では、上記のポイントをよく理解して選択しましょう。
Web会議議事録のまとめ
Web会議の普及によって、各企業ともに会議議事録も専用ツールを使用して業務の効率化を図っています。また、専用ツールによる会議議事録の作成によって、重要事項の周知徹底も図れることでしょう。
まだWeb会議を導入していない企業は、当記事を参考にしてより効果的なWeb会議が実現することを望みます。