新型コロナウィルス流行が活性化と鎮静化を繰り返すなか、テレワークという働き方が世間に少しづつ認知されていきました。 その一方で、テレワークにおけるデメリットが浮き彫りになってきています。特にテレワーク中の『オンオフの切り替え』については、テレワークを続けていくうえで大きな課題となっていくと言えます。
LASSICは7月19日、同社が運営する「場所に依存しない働き方」を推進・支援する情報を発信するWEBメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」は、『テレワークにおけるオンオフの切り替え方についての変化』を公開しました。
同調査は、全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名を対象に、2021年9月27日~2021年9月30日の期間行ったインターネット調査です。
テレワークで感じるデメリットは「仕事とプライベートの区別ができない」
テレワークで感じるデメリットを聞いたところ、前回に引き続き、 最も多い回答は男女ともに「仕事とプライベートの区別ができない」でした。女性の回答は2020年の38.92%から46.1%と、大幅に上昇しました。
この原因のひとつとして、出社・退社の概念が薄いテレワークにおいては仕事のスイッチのオンオフを切り替えづらいということがあることが考えられると、同社は分析しています。逆に言えば、仕事のスイッチの切り替えがうまくできるようになれば、より効率よく、ストレスのないテレワークが実現できるということなのではないか、としている。
また、2番目に多い回答は男女ともに「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った」でした。男性の回答は2020年の34.59%から43.4%と、大幅に上昇しました。
テレワーク中のオンオフの切り替え方法とは?
そこで、仕事のオンオフの切り替え方について以前のデータと最新のデータを比較してみたところ、多くの回答を得たのは2020年、2021年ともに『仕事部屋』『コーヒー』『身だしなみ』の3項目でした。そして、その3項目のを選択した割合が増えていることもグラフからわかります。
仕事部屋に入る
コロナウィルス流行に伴ってテレワークをスタートさせた人の中には、緊急避難的にダイニングやリビングなどで仕事をしていて、仕事部屋という選択肢がそもそもなかった方も多かったのでは、としています。テレワークの長期化によって、現在までの間に仕事のスペースを明確にできた方が増え、ワークスペースに入ることで職場と家庭を切り替えるという方法をとれるようになったのではないかと考えられると分析しています。
コーヒーを飲む
テレワークに移行してからは、会議室間の移動やトイレ休憩が少なくなってしまい、リフレッシュが難しくなってしまったのは確かです。家庭内で仕事をしているからといえど、少し家を出て散歩をするといったようなことは難しく、かといってその場に座ったまま何もしない状態で休憩をとるのは難しいかもしれません。そんな状況で、少しでもリフレッシュができるように飲み物で気持ちの切り替えを行っているテレワーカーも多いのではないだろうかと分析。なかには、コロナ禍の影響で新たな趣味として自家焙煎のこだわりコーヒーを入れるなどといった方法でリフレッシュをしているテレワーカーもいるようです。
身だしなみを整える
2020年と同じく女性のテレワーカーを中心にスコアが伸びました。テレワーク導入当時は、そこまで意識しなくても「バレない」とあまり気にしていなかった人も多く、上着は着ても、下はパジャマのままという話を耳にしたこともあります。ですが、時間が経過するにつれて「着替えないままだと、オンオフの切り替えができない」ということで、出社しているときと変わらない身だしなみをスイッチしているテレワーカーが増えているようです。また、テレワークの長期化により、家庭内での仕事のリズムに慣れて多少の余裕が出てきたため、身だしなみを整えることに意識が行く人が増えたのではないかと分析しています。