こんにちは。沖縄県のキッズ・マネー・ステーション認定講師の田島めぐみです。
副業は離職せずとも別の仕事に就くことで、収入だけではなく自分の能力を幅広く発揮できることや、スキルアップにつながることから希望する人が年々増えています。
そのような中、副業で得たお金の税金面などが気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、副業したら気になる確定申告について解説します。
副業は20万円以上の所得で判断
会社員で年収2,000万円超えの場合は確定申告が必須ですが、年収2,000万円以下で給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下であれば確定申告は必要ありません。
収入から必要経費を引いた残りが所得になるので、副業で確定申告をしなければならないケースは所得が20万円以上超えた場合です。
図1 収入と所得のイメージ
※出典:国税庁ホームページをもとに筆者作成
・住民税の申告は必要
所得税の申告が必要なかったとしても、住民税の申告は必要になります。確定申告をした場合は、自動的に地方自治体に連携されますが、所得が20万円以下で住民税だけの申告の場合は地方自治体に直接申告することになり、給与から差引きするか自分で納付するか選択することが出来ます。
医療費控除などで確定申告を行う場合は注意
副業の所得が20万円以下だった人でも、医療費控除などで確定申告を行う場合には、副業の所得も一緒に申告しなければいけません。
年末調整をしている会社員は、副業で20万円以下の所得の確定申告は原則要しないとしているだけで、20万円以下の所得を申告しなくてもよいという規定ではないためです。
下記申告を行う場合には、会社員でも確定申告が必要となり、確定申告を行う際には副業で得た所得が20万円以下であっても申告が必要です。
【会社員で控除を受ける為に確定申告をする例】
- 医療費控除
- 初年度の住宅ローン控除
- ふるさと納税（ワンストップ特例申請対象外）
- 雑損控除（災害や盗難にあった）など
※出典:国税庁ホームページより
申告をしないとペナルティがある？
確定申告は毎年、基本的に決まった期間に申告します。日々の業務に追われて忘れてしまった、または面倒くさくてしなかったなど、確定申告をせずに後に発覚した場合は、無申告加算税が発生します。無申告加算税は、申告期限までに確定申告を行わなかった場合に納税者に課せられる国税です。
図2 無申告加算税の割合と条件
※出典:国税庁ホームページをもとに筆者作成
・延滞税を納付することも
無申告に正当な理由があることや、期限後申告の後に税額を期日までに納付したなどのある一定の条件を満たしている場合は、無申告加算税は課されることはありませんが、納付の日までの延滞税を併せて納付する必要があります。
納税は法律で定められている義務ですので確定申告が必要であれば、忘れずに申告しましょう。
スマホで簡単に確定申告
スマホで確定申告は2020年から大幅にリニューアルされ、給与所得だけでなく公的年金や雑所得、一時所得にも対応しており2カ所以上から給与を貰っている人も利用できるようになりました。
全ての所得控除も利用出来るようになったため、年末調整後に入籍した人の配偶者控除やiDeCoの小規模企業共済等掛金控除なども対応可能になり、煩わしさがかなり減った印象です。
国税庁ホームページには、丁寧にスマホで確定申告の説明書も載っていますので、手軽に確定申告できる方法として利用するのをお勧めします。
執筆者：田島 めぐみ
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャル・プランナー
子どもたちが、お金について楽しく学べる講座の開催や、女性のお金の専門家としてマネー講座や個別相談業務を主に沖縄県で活動しています。得意分野は生命保険・長期資産形成・女性の起業についてなど。
キッズ・マネー・ステーション
「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2018年までの講座実績1000件以上。
キッズ・マネー・ステーション：https://www.1kinsenkyouiku.com/
