新型コロナウイルスをきっかけに、「テレワーク」や「リモートワーク」を積極的に採用する企業が増えている昨今。「働き方改革」もあり、今後ますます働く環境に変化が生まれるであろう現代社会において、現在転職を考えている20代の若手の社会人たちはどのような「働き方」を希望しているのでしょうか。
「20代通年採用」を提唱し、業界で唯一20代の採用をトータルにサポートする大手総合就職・転職情報会社である株式会社学情が、20代の仕事観や転職意識を紐解くためにアンケート調査を実施。その結果を発表しています。
調査期間は、2020年10月22日〜28日。2020年10月に株式会社学情が運営する20代専門転職サイト「Re就活」を活用して就職活動を行なった会員476名を対象に、アンケート調査を実施しました。
「テレワーク」の制度があると志望度が「上がる」が50.8%、一方で不安の声も
転職活動において、「テレワーク」の制度があると志望度が「上がる」の回答が50.8％に上りました。「どちらかと言えば上がる」の回答30.5％を含めると、81.3％の転職希望者は「テレワーク」の制度で志望度が上がるとしています。
「通勤時間が無くなり、時間を有意義に使える」「柔軟な働き方ができそう」「時代に合わせた働き方が用意されていて好感が持てる」などの声が寄せられました。
一方、「転職後すぐに、テレワークで働くのは不安」「テレワークばかりで出社の機会がないと不安に思う」などの声も寄せられています。
「テレワーク」を実施したい20代の希望頻度は、「週に3～4回」が最多
2020年10月、「テレワーク」希望者する割合は、全体の約7割（71％）で、実施したいとしている頻度は「週に3～4回」が27.1％で最多、次いで「週に1～2回」21.8％と続きます。
「毎日」を希望する割合は、2020年8月調査では18.2％でしたが、2020年10月調査では11.6％で、6.6ポイント減少。経済活動の再開に伴い、テレワークへの考え方も変化していることが推察されます。
「毎日テレワークをするよりも、週に1回でも出社したほうがメリハリをつけられる」「対面で、直接コミュニケーションをする機会も必要だと思う」などの声があがっており、テレワークと出社を組み合わせて働きたいという意向が伺えます。
また、「テレワークは希望しない」とした転職希望者は29.0％で、2020年8月の調査より3.3ポイント増加しました。
転職してすぐの「テレワーク」には不安を感じる転職希望者が55.7％
転職してすぐの「テレワーク」には「不安がある」の回答が18.1％、「どちらかと言えば不安がある」の回答が37.6％でした。55.7％は、入社後すぐの「テレワーク」には不安を感じていることが分かります。
「企業の雰囲気や仕事の進め方のスタイルが分からないうちは、テレワークで成果を上げるのは難しいと思う」「1人で進める作業は転職後すぐのテレワークでも問題ないと思うが、チームで取り組む仕事や社内で連携が必要な仕事は、最初からテレワークだと難しいと思う」「直接コミュニケーションを取らないと信頼関係を築きにくいと思う」などの声が寄せられました。
転職直後は、対面でもコミュニケーションをとりながら、社内での信頼関係を築いたり、仕事の進め方に慣れたいと考えていることが分かります。
転職先が「テレワーク」を実施の場合、重視するポイントは「仕事の進め方」が76.9％で最多
転職先が「テレワーク」を実施の場合、重視するポイントは「仕事の進め方」が76.9％で最多となりました。次いで、「仕事の進め方を学ぶ機会」71.0％、「先輩や上司など社内の人間関係」55.3％と続きます。テレワークでは、1人で業務を進める機会が増えるからこそ、「どのように仕事を進めるか」や「仕事の進め方に関して共有があるか」を重視していると推察されます。
まとめ
2020年10月時点において、20代の転職希望者の7割が「テレワーク」に好印象を抱いていることがわかりました。
しかしその一方で、「テレワーク」を毎日したいと考えている人は1割にとどまり、多くの人が情報共有やメリハリのためにも週に1日以上は出社した方が良いと考えていることもわかってきました。
また、転職してすぐのリモートワークに不安を抱いている人も半数以上おり、今後テレワークを取り入れる場合にどのように仕事を進めていくのか、出社の割合や情報共有の方法も含め、転職者も安心できる環境づくりが必要であると思われます。
