テレワークにかかせないものがネット環境といわれています。ネット環境の整え方や注意点などについて解説します。
テレワークってどんなもの
2020年になって急速に普及したもののひとつがテレワークです。しかし、テレワークとはどのようなものなのか分からないという人も多いのではないでしょうか。また、テレワークにはネット環境が非常に大切といわれていますが、テレワークに必要なネット環境にはどのようなものがあるのでしょうか。
テレワークとは
テレワークとは、インターネット回線を用いて自宅などで仕事を行うワークスタイルのことを指します。 大きく分類すると、
- 自宅のインターネット回線を用いてパソコンで仕事をする自宅勤務
- パソコンやスマートフォンを利用して移動中や得意先で仕事をするモバイルワーク
- 会社以外のオフィススペースでパソコンを用いて仕事をするサテライトオフィス勤務
等に分けられます。
テレワークが広まったことで、小さい子どもや介護が必要な人がいるために仕事ができなかった人が、仕事ができるようになる可能性が高まりました。テレワークは、新たな労働者人口を生み出すワークスタイルともいえるでしょう。
なぜテレワークが普及したのか
2020年になってテレワークが大きく広まった最も大きな原因は、新型コロナウイルスの流行です。新型コロナウイルスの感染を防ぐために、人との接触や密な環境を避けることが企業に求められるようになりました。
その結果、コロナウイルス感染予防の一環として利用されたものが、テレワークです。テレワークを推奨することにより、出勤中の感染や社内でのクラスターを防ぎながら仕事を進めることができるようになりました。
テレワークに必要なものはなに?
テレワークを定着化させるためには、どのような設備が必要になってくるのでしょうか。ここからは、テレワークに必要なものについて解説します。
ネット環境の整備はマスト
最も必要なツールは、パソコンです。近年は、ノートパソコンが支給されている企業も多く、社内にあるノートパソコンを自宅や他の場所に持ち込むことが可能です。
しかし、いくらパソコンがあってもネット環境が整っていなければあまり意味がありません。会社と仕事先を結ぶために最も必要なものがネット回線といえます。自宅でネット回線が整っていれば、自宅にあるパソコンで仕事を行うことも可能です。
テレワークにおいては、ネット回線の整備が最もマストといえるでしょう。
ネット環境の利用方法は3種類
インターネット回線にはどのような種類があるのでしょうか。ここからはインターネット回線の利用方法について解説します。
光回線
最も推奨できるネット環境は光回線です。光回線は固定回線で、通信速度が速く大容量で速度制限がないことから、テレワークにおいて最もおすすめできる利用方法です。テレワークの場合、Web会議等を活用することが多いため、通信容量や通信速度は大切なポイントとなるでしょう。
逆にデメリットといえば、自宅以外での活用が難しいという点があります。
ポケットWiFi
モバイルWiFiという小型のルーターといわれる通信端末を用いてインターネットに接続するポケットWiFiも利用方法のひとつです。
ポケットWiFiがあれば、どこでもネット環境を整えることができるため、会社や自宅以外の場所でインターネット回線に接続でき、どこでもテレワークが可能になります。設定も比較的簡単で、誰でも利用できる点もメリットといえるでしょう。
しかし、一定の利用時間を過ぎると速度制限がかかってしまい、通信速度が遅くなってしまいます。そうなると、テレワークでの利用は非常に難しくなってしまうといった点がデメリットです。
スマートフォンのテザリング
自宅に光回線もなく、ポケットWiFiも準備されてない場合はスマートフォンのテザリングによってインターネット回線を利用することができます。テザリングとは、スマートフォンをモバイルWiFiルーターとして利用する方法です。スマートフォンの通信回線を使ってインターネットに接続します。
光回線やポケットWiFiだと、毎月の費用がかかってきますが、テザリングだと費用をかけずにインターネット回線に接続することも可能です(通信回線により異なる)。
しかし、スマートフォンの通信容量を越えてしまうと通信制限がかかってしまいます。通信制限がかかってしま うとスマートフォンの通信速度が大きく制限されてしまう点がデメリットといえるでしょう。
テレワークのネット環境を整えるポイント
ここまでは、テレワークにおけるインターネット回線の利用方法について解説しました。それぞれにメリットがあり、自分に合ったネット環境を整える必要があります。実際にテレワークを行うことを念頭に置いて、ネット環境を整えるポイントはどのようなものがあるのでしょうか。
ここからは、ネット環境を整えるポイントについて解説します。
通信速度
テレワークではWeb会議や資料の閲覧などでインターネット回線を利用しますが、通信速度が遅いと、Web会議がときどき止まる、資料を見ることができない、といった通信トラブルが発生する可能性があります。業務に大きな支障をきたしてしまうため、通信速度を満足できる環境にしておく必要があるのです。
前述した利用方法の中で、光回線は比較的高速でインターネットに接続できます。ポケットWiFiやスマートフォンのテザリングの場合は、場所によっては通信速度が遅い場合が考えられるでしょう。この場合は、ポケットWiFiやスマートフォンの位置を変えることで改善する場合があります。
通信容量の使い過ぎ
ポケットWiFiやスマートフォンの場合、通信容量の使い過ぎに注意しなければいけません。通信容量をオーバーしてしまうと、速度制限がかかってしまいます。速度制限がかかるとテレワークでの利用はほとんどできません。
ポケットWiFiやスマートフォンのテザリングの場合は、通信容量を考えながらテレワークを行わなければいけないため、使い過ぎないように計画的に利用しましょう。
セキュリティなどウイルス対策
テレワークで恐れるリスクの一つがコンピューターウイルスです。パソコンの中にセキュリティソフトを入れることや、VPN接続と呼ばれるセキュリティ対策を行った回線を使用することが必須条件となります。
ひとたびコンピューターウイルスに犯されてしまうと、さまざまな被害が会社全体に起こってしまうでしょう。テレワークの場合は、会社で業務を行うとき以上にセキュリティなどのウイルス対策を万全にとっておく必要があります。
仕事場所の確保
テレワークでどこでも仕事ができるからといっても、仕事場所はしっかりと確保しておく必要があります。パソコンの内部には、個人情報や会社の機密情報が入っている場合があり、簡単に第三者が覗き込めるような環境で業務を行うことはおすすめできません。しっかりと仕事場所を確保したうえでテレワークを行う必要があります。
テレワークによるネット環境の充実は必須
新型コロナウイルスが原因となり一般的に普及したテレワークですが、新型コロナウイルスが終息しても新しいワークスタイルとして定着するといわれています。テレワークが普及すると、今まで仕事をしたくてもできなかった人が、仕事をすることができるようにもなるでしょう。
今後もテレワークが行われることを考えると、あらかじめネット環境を整えておくことは必須だといえます。